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関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康は、慶長6年(1601)街道に宿を設け人や馬を提供させて物資を運ぶ「伝馬線」を設定した。
五街道の成立である。広重『東海道中五拾三次之内』をはじめ、多くの絵師によって描かれた東海道は、最も交通量が多く、街道筋は大変な賑わいを見せていた。
東海道の全長は、江戸日本橋から京都三条大橋まで百二十六里六丁一間(約492km)。当時の人々はこの工程を1日35~39km、約2週間で歩いた。
ただし、これは順調にいっての話で、川止や関所、箱根などの難所もあり、現在のように予定通りの旅とはいかなかった。